サーバルキャット

特許のアイデアの出し方

こんにちは。AN.です。
8/1現在、2023年度の特許出願数が個人では日本一らしいです。
一部のショボい特許を出願したのは謝りますが(出願取下げした)、それでも皆少なすぎると思いました。
ということで特許のアイデアの出し方をここで公開することにしました。
このページを読み終える頃には色んなアイデアが出せるようになっていると思います。

今回のアイデア出しの題材として「付箋」という題材を用意してみました。
簡単に新しいアイデアが出る題材だと考えるのをすぐに辞めてしまいます。
なので、なかなかアイデアが思い浮かばない「付箋」を選択しました。

自分の考え方のスタートの方法は2つあります。
「何か外から変化を加えてみる方法」と「分解する方法」です。

外から変化を加える方法を考えてみます。

まずは付箋を燃やしてみます。
炭になりました。
つまり付箋は炭っぽいことが分かりました。
ということで炭にしないためには耐火性能があると良いと思います。
「耐火性能のある付箋」というアイデアが生まれました。
「燃やすと模様が浮き出る付箋」というアイデアのように複数出しても大丈夫です。
他にも燃えている最中は触ると熱いことが分かりました。
触っても熱くないように「樹脂のように自己消火機能を持った付箋」というアイデアも生まれそうです。
炭というワードから「消臭機能付き付箋」というアイデアも生まれます。

次は付箋を大きくしてみます。
付箋を大きくするとカレンダーっぽいことが分かりました。
「日付の書いてある付箋」というアイデアが生まれました。
なお、特許を出す時はどれだけくだらないアイデアでも出した方が良いです。
役に立つかどうかは未来の自分しか知りません。
私が過去に出願した「ネジ頭がネジの径より小さいネジ」とか、何の役に立つか最初は分かりませんでした。しかし、空気銃の銃弾のジャケットに使えるなどの使い道を後から思いつきました。

このペースで外部に変化を加えていきます。
この変化例は何回でも使いまわしができます。
リストに纏めておいて、別の題材ごとに同じ変化をさせてみても良いと思います。
また、変化を組み合わせてみても良いと思います。
変化例としてパッと思いつく例をいくつか挙げます。

・光らせたら(LEDを付けたら、石とぶつけて火花を発生させたらなど)
・凍らせてみたら(温度を下げたら、氷を横に置いてみたら、水に濡らしたらなど)
・破ってみたら(手で破ったら、ダンベルで破ったらなど)
・折りたたんでみたら(折り目をつけてみたら、4つ折りにしてみたら、鶴にしてみたらなど)
・殴ってみたら(重ねて強度を上げたら、切れ目を入れてみたら、壊れやすくするなど)
・小さくしてみたら(サイズを小さくしてみる、ルーペで拡大してみる、画像処理で拡大してみるなど)
・バスで轢いてみたら(明らかに重過ぎる重量を加えたら、バスのタイヤは無事かなど)
・洗濯してみたら(水に濡らして衝撃を加えたら、ねばねばさせたらなど)
・冷やしてみたら(ミントを加えたら、冷蔵庫にいれたらなど)
・食べてみたら(どうやったら食べられるか、食材を加えてたらなど)
・電子化してみたら(文章、音声、画像、動画、2D、3Dデータにしてみたら)
・切り刻んでみたら(細かくしてみたら、はさみで切ったらなど)
・周りを暗くしてみたら(見にくくなったかなど)
・周りを明るくしてみたら(反射が眩しかったか、何色に見えたかなど)
・カメラで読み取ってみたら(01のデータで表現したら、フィルタをかけてみたらなど)
・ドット絵で表現してみたら(かわいく見えるかなど)
・体に装着してみたら(体から落ちないようにするには、通電させたらなど)
・割合を変えたら(占有している面積や体積を変えたらなど)
・AとBの場所を入れ替えてみたら
・Aの特許とくっつけてみたら
・動物に変身させてみたら
・一部だけ動物に変身させてみたら
・ねじってみたら
・エアーで吹きかけてみたら
・ボールをぶつけてみたら
・リモコンで操作してみたら

「破ってみたら」と「切り刻んでみたら」は似てますが全然日本語が違います。手で細かくするのが「破ってみたら」で、はさみ等で細かくするのが「切り刻んでみたら」のような違いがあります。

次は分解する方法を考えてみます。

試しに付箋を分解してみます。
分解は請求項に書く内容を意識して分解します。
一般的な付箋を分解してみると

・文字が書けるもの
・粘着物
・台紙
・4つのかど
・4つのそこそこ鋭い辺

の5つに分解できます。(あくまでも人によって個数などは変わります。)
特許の請求項を書く場合には、この分解が凄く重要です。
この分解した中で好きな項を選んで請求項の構成部品にします。(AとBで構成される~)
上の3つは付箋に含まれるもの、下2つは付箋をデータにした時に持っているものです。
この分解した結果を自由に変えることで従来の特許を避けたり潰したりができます。
なのでいかにたくさん分解できるかが重要です。
この発想法の副産物として、特許の穴が見つかります。

5つをそのままにすると「普通の付箋」というアイデアが出てきます。

「文字が書けるもの」と指定があるので、試しに石板や黒板に変更してみます。
石板や黒板はたくさん繋げるのが難しいため、微妙なアイデアです。
とにかくたくさん変更してみます。
変更して変更して変更しまくるといつかは新しいアイデアになります。
たとえば「文字が書けるもの」を無くして、「紙に塗ると付箋になるのりだけ販売する」というアイデアが生まれます。
他にも「文字が書けるもの」を「動物の耳の形の紙」にすると「動物の付箋」のアイデアになります。

「粘着物」と指定されているので、潰れたご飯に変えてみます。
やはり虫が寄ってくるので使い物になりません。

「台紙」と指定されているので、台紙を無くしてみます。
「最後の一枚だけのりを塗らない付箋」という節約のアイデアが生まれました。

「4つのかど」という指定があるので3つのかど(三角形)の付箋にしました。
もしくは2角形で「線の付箋」というアイデアが生まれました。
線だと破れやすいから「紐の付箋」や「鉄棒の付箋」にしても良いと思います。
基本的にn角形を考える時は1以上を考えます。
1次元は点なので「粉の付箋」というアイデアが思いつきます。
粉の付箋の応用で、型にいれて何かするとその形の付箋になるとかも思いつけます。
例えばアルミの展延性を利用して、「押しつぶすと付箋になる」というアイデアも思いつけます。
ただし今回の場合は、大きい付箋を切れば同じものができます。しかもアルミの付箋とか字が書けるかも怪しいです。

「4つのそこそこ鋭い辺」という指定があるので、さらに鋭くしてカッター刃の付箋とかも思いつけます。

そして最後に、「普通の付箋」のように、「分解する方法」で思いついた全ての付箋の請求項に「外から変化を加える方法」を考えてみます。

たとえば付箋の「粘着物」の割合を変えて全面のりの付箋や、両面全部のりの付箋などにします。
正直言って、ほぼ無限に選択肢があります。
無限の中から使えるものを探す旅が特許を考えるということです。

なお、この手法は特許に特化したブレーンストーミングとも言える気がします。

そしてこの手法で思いつけない、イカレたアイデアは、降ってくる以外に思いつく方法がありません。思いつけるのは薬が足りない統合失調症の人間か、アインシュタインみたいな天才ぐらいしか思いつきません。
ですが、この手法で99%の特許は思いつけると思います。

このページが誰かの役に立つことを祈ります。


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